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睡眠改善機能食品の開発

睡眠は心身に休息を与え、翌日への活力を生み出す。睡眠中は学習プロセスがほとんど機能せず、その間、日中に集められた情報をより効果的に整理し定着させていると考えられている。しかし、日本では睡眠に悩む人口が増加し、睡眠不足に伴う産業事故や健康被害が社会問題となっている。ところが、既存の睡眠改善機能を謳う「健康食品」には効能効果が科学的に検証されていない商品が多く、より安全で効果の確かな製品の開発が求められる。これまでに、生物系特定産業技術研究支援センター「新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業(一般型):2004-2008」の助成により、実験動物の行動量と脳波に基づく睡眠改善機能食品の評価技術を確立し、睡眠効果を示す物質12種類、覚醒効果を示す物質4種類を見出した。

本研究課題では、これらの成果をもとに、科学的根拠に立脚した「睡眠改善機能食品」を製品化するために、睡眠・覚醒作用を示す機能性成分を同定し、その作用メカニズムの解明を試みた。その結果、4種類の成分を同定した。なかでも、サフランの主成分であるカロテノイド色素のクロシンと、ホオノキの主成分であるビフェニル化合物のホノキオールには顕著な睡眠効果がみられ、マウスの腹腔内に投与すると用量依存的に睡眠量を増加させた。クロシンによる睡眠量の増加に関しては、ヒスタミンH₁受容体欠損マウスへの投与によって減少したため、ヒスタミン神経系に関連した作用である可能性が示唆された。また、ホノキオールによる睡眠量の増加は、ベンゾジアゼピン拮抗薬であるフルマゼニルを前投与すると有意に減少したため、GABAᴀ受容体が関与していることが明らかになった。

今後、機能性食品として開発を進めることにより、不眠に悩む人のQOL(Quality of Life:生活の質)の向上や睡眠不足により生じる産業事故の減少につながるとともに、新たな健康食品産業の創設が期待される。

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